みなさん、お酒はお好きですか?
かくいう私も大好きです。ついつい、止めとけばいいのに飲み過ぎてしまうお酒…反省しきりです。
年末年始、とかくお酒を飲む機会が増える時期です。忘年会や新年会という免罪符を得ても、それで健康が保たれるわけでは残念ながらありません。
「酒は百薬の長」といわれ、適量のアルコールは古来より健康によいとされています。でも、それも程度の問題。過度の飲酒は禁物ですよね。
アルコールを摂り過ぎると腸内フローラが悪化
アルコールを適度に摂取すると血行が良くなり、胃腸の動きを活発にしたり、消化酵素の分泌を促す働きを得られます。これらの作用によって食欲がアップする効果を得るために、食前酒という習慣が昔からあるのです。
しかし、アルコールは腸にとって刺激物。アルコールを摂り過ぎると、腸内で毒性の強い細菌が増え、腸内フローラが悪化してしまうおそれがあることも分かっています。
アルコール摂取は腸内フローラを変化させ、腸内フローラそのものがアルコールの産生や分解に影響しています。腸内細菌で産生されたアルコールは、健康な人では速やかに分解され、有害な作用を示さないのですが、腸内フローラのバランスが崩れると、アルコールが分解されなくなるのです。
翌日の胃もたれはアルコールのせい?
アルコールは、粘膜を荒らします。
食道や胃壁を刺激し、傷つけ、ただれや出血が起こることもあります。飲んだ翌日に「おなかの調子が悪い」と感じる方も多いのではないでしょうか。胃もたれや胸焼けは、粘膜の障害が原因です。
下痢の原因は消化酵素がやられてしまうため。
小腸の消化酵素がアルコールによって攻撃されると、その働きが鈍くなり下痢を起こすことがあります。飲み会の翌日は、よくトイレに行くという方も多いのでは?
下痢が慢性化しては危険です。いいお通じが健康の基本ですよね。
大腸も影響を受けて免疫力が低下!
アルコールは小腸で吸収されるため、大腸まではほとんど届きません。
しかしながら、普段より多い水分が大腸に至り、それを処理できない状況が発生します。腸内環境は悪化し、善玉菌が思うように活躍できずに、免疫力が低下。消化器系だけでなく、ウイルスや菌への感染など、様々な病気を引き起こす原因になりかねません。
これらのことからわかるように、アルコールは胃腸に大きな負担をかけているわけですね。
やっぱり肝機能障害が気になる!
アルコールの摂取でいちばん気にかかるのが、肝臓の病気です。
肝臓はいろいろな毒物を分解していますが、アルコールもそのひとつ。1日に処理できるのは男性で40g程度といわれています。その量を超えると肝臓に負担がかかり、肝機能が衰えて、肝硬変などの引き金となります。肝臓は「沈黙の臓器」。充分に注意しましょうね。
腸内フローラを維持する方法
お酒を「百薬の長」として楽しみながら、腸内フローラも良好に維持していく方法は…
「百薬の長」になるお酒の量
厚生労働省は健康日本21で、「節度ある適度な飲酒」として、「1日平均20g程度」と打ち出しています。なおこれは飲酒習慣のない人に推奨するものではなく、また女性や代謝能力の低い人に対しては「これより少ない量が適当」としています。
男性で20g程度の飲酒は、まったく飲まない人よりもむしろ死亡率が低いというデータもあります。
アルコール20gとは、
ビール(5度)─500ml(中ビン1本)
日本酒(15度)─163ml(1合弱)
ワイン(12度)─200ml(グラス1杯半)
焼酎(25度)─100ml(半合強)
ウイスキー・ブランデー(43度)─60ml(ダブル1杯)
の量に相当します。意外と少ないですが、会食など特別の日以外は、これくらいでとどめておくのがいいのでしょうね。健康であってこそ毎日飲めるのです。
食べ物もしっかり摂ることも重要!
アルコールだけを摂取すると、胃や腸のただれが悪化します。ところが、たんぱく質を摂るとアルコールの吸収が遅くなり、消化器を労ることができます。
また、ぬか漬けやキムチ、味噌、チーズ、塩麹などの発酵食品は、腸内フローラに善玉菌を届けるので、腸内環境を整えるのに役立ちます。善玉菌のエサとなる野菜の食物繊維も有用。
つまり、お酒を飲むときは『しっかり食べること』を意識するようにしましょう。例えばクリームチーズに酒盗をのせたり、野菜を塩麹に漬けたり…。今日のおつまみ、何にしようかなと考えるのもお酒をより楽しいものにできますね。
生存率が上がることからみて、少量の飲酒は腸内フローラにもよい影響を与えていると考えられます。ただし、やはり飲み過ぎは禁物。腸内環境は荒れるばかりです。
ちゃんぽんや、強いお酒のストレートは控えて、ストレス解消程度のゆったり飲酒を日々楽しみたいものですね!そして、どうしても飲みすぎ食べ過ぎた時は、しっかりとファスティングで腸内環境のリセットを図りましょう。最近体が重いな、気分が優れない、肌荒れが気になる場合は、腸内フローラが悪い証拠。
ファスティングを行い早い段階で体へのリスクヘッジをかける事で、病気を未然に防いだり、人生を楽しく過ごせたりしますよ。